症例報告

慢性疾患

60代 女性 左股関節前面の痛みに対する鍼治療

<主訴>

左股関節の前面の痛み

<現症>

  • 既往歴で軽度の股関節の変形があり、R4.5月に入ってから痛みが強くなりだしたため整形外科に受診しレントゲンを撮影、変形自体変化はなく痛み止め等で経過観察。
    当院には歩行時や股関節を曲げる動作で痛みが生じる状態。
    保育の仕事をされているので、子供を抱くことも多く常に緊張している。
    腰部への負担がかかっている。

<検査>

  • 座位の状態で腿上げ(+)足を組む動作(+)屈伸動作(+)
  • 背部から腰部、臀部にかけての筋緊張が強い。
  • 下肢のしびれはないが足の冷えが強く感じる。

<評価>

  • 軽度股関節変形により、患部に痛みが伴うことで周辺の筋肉で代償動作が行われており、それに伴って体の使い方・動きが悪くなっている。

<施術>

  • 施術は、①疼痛および筋緊張の緩和、②周辺筋肉の連動した動きの改善を目的に行う。
    鍼:腰部(腎兪・大腸兪)、臀部(左小・中臀筋)に置鍼 15分。
    鍼施術後、動きを確認し背部と臀部の手技を加える。
    しばらくは週1回の施術で経過を見て、施術間隔を調整していく。

<経過>

▼初回(R4/10/21)

  • 施術後:施術前に比べ、痛みの軽減が見られた。また座位での腿上げの際の可動域、屈伸動作の柔軟性は良くなっていた。

▼2回目(R4/10/28)

  • 前回の施術後から、翌週の火曜日(10/25)まで調子がよく、痛みもほとんど感じなく、生活を送れた。水曜日(10/26)以降徐々に痛みを感じるようになる。
    前回行った動作の確認を行い同様の施術を行う。
    施術後:症状は軽減する。

<考察>

現在まで計2回の施術を行ったが、目的通りの施術が行えている。
軽度股関節変形があることで意識的または無意識に患部をかばう代償動作を取っているため、本来の筋肉の滑走や筋肉の連動性が乏しくなり、結果、筋緊張が生じ血流も悪くなり痛みが現れ、足の冷えにも影響が及んでいると思われる。
施術はこれらの改善に向けて継続して行っていく。

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施術科目

  • 女性疾患・不妊治療・マタニティーケア 生理痛・産前産後の不調など
  • スポーツ外傷・障害 肉離れ・脱臼など
  • 野球のけが 野球肘・野球肩など
  • 慢性疾患 肩こり・腰痛など
  • 一般外傷(けが) 捻挫・打撲など
  • 交通事故 むち打ち・骨折など

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