産後(帝王切開後)にでた首の痛みを改善した症例
<初診>
- 2024.5.15
<患者>
- 40代 女性
<主訴>
- 首の痛み
<所見>
- 首を右に回した時に右後方に痛みがでる
- PS:7
- 安静時痛(−)
- 右肩下垂
- 右背部筋緊張あり
- 可動域制限:右腕挙上160°
- 上腕三頭筋反射(−)
- 上腕二頭筋反射(−)
- 呼吸:胸式呼吸が中心
- 右鎖骨の挙上制限
- 右大胸筋の緊張
<評価>
- 痛みは首後方に出ているが、帝王切開後,胸式呼吸,右腕挙上制限,鎖骨挙上制限,大胸筋の緊張などから、右半身が足側に引っ張られ右肩下垂が起き首後方に力が加わっていると判断。
<治療>
- 右胸郭、上肢の可動域を改善し首の動きを正常にすることを目標とした。
<治療のゴール>
- 右胸郭、右腕の可動域改善が起こり、首の痛みが軽減すれば治癒とする。
<治療部位>
- 胸郭,上肢・頚部
<経過>
▼1回目
- 背骨(肋骨と背骨の関節),右腕の外旋(深呼吸の姿勢)の動きを整えた。
治療1回目で首の動きが大きくなり痛み残り30%までが改善した。
▼2回目
- 1回目と同様の施術に治療に身体全体の動きを出した。
右腕を天井に上げる運動を行い腕の力を使って右上半身全体を動かすようにした。
治療後は首の痛みが消失。可動域も正常になった。
<考察と感想>
2回の治療で首の痛みが消失した。
産後特に帝王切開後は腹部に力が入らないことや傷口周囲に皮膚や筋膜などが引っ張られる。授乳や抱っこは背中が丸くなりやすく、背骨と首のバランスは崩れ負担がかかるのは予測できる。今回の症例は右半身が下方に引っ張られているのを感じたので帝王切開の影響をもらっていると感じた(術者の感覚)。よって右の胸郭,右腕の動きを改善することで首の痛みが軽減できると推測し施術を行い良い結果が現れた。患者自身は首の痛みは首に問題が生じていると思っていたが首以外からの施術で改善したことに驚かれていた。
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