症例報告

一般外傷(けが)

48歳 男性 急性腰痛に対して筋膜リリースを用いて改善した症例

<主訴>

  • 急性腰痛

<現症>

  • 7/4 13時頃 自宅で座椅子に座っていて立ち上がろうとした時に腰に痛みが出現。
  • 今朝までは痛みはなかったがずっと違和感はあった。
  • 動作開始時に痛みがあり、特に左側に痛みを強く感じる。
  • しばらく立位で足を上げ下げしていると少し楽になった。

<検査>

  • 動作により痛みとそれに対する怖さがあるため、ベッドに座った状態で触診を行う
    左腰部の筋緊張が強い状態。動作時の痛みも左腰部に著明。
    下肢の筋力低下・しびれ・感覚異常は認めず。
  • 動作:
    座位で後屈(+)、前屈・側屈・回旋(-)
    立位で前屈・後屈(+)、側屈・回旋(-)
  • 歩行の際痛みは少しあるが歩き出したら消失。

<評価>

過去に急性腰痛は繰り返し経験しており、今年の1月にも動作開始時に同じような症状が現れ動けず救急搬送され1週間入院したことがある。今回も発生機序が動作開始時のため筋・筋膜性の腰痛と考える。

<施術>

施術は、①疼痛および筋緊張の緩和②周辺筋肉の連動した動きの改善を目的に施術を行う。

  • 初回の施術は、座位で手と足のツボ(特効穴)に置鍼後、手技で筋膜へのアプローチを行う
    痛みはやや改善するが、動作開始時の痛みは残存。
  • 自宅では基本安静とするが、日常生活動作は可能な限り行うよう指示。
    また、入浴で患部をしっかり温めることと翌朝起床時の痛みが強くなる可能性があることを伝える

<経過>

▼2回目(R5/7/5)

  • 予想通り朝の起床動作が大変だった様子。入浴後は楽になるとのこと。
    施術は前回と同様に行う。

▼3回目(R5/7/6)

  • 朝の起床動作は痛みがあったが昨日よりはスムーズに起き上がれた様子。
    施術はベッドに横になれそうだったため、うつ伏せで背部から腰部、下肢の手技、仰向けで膝立て対抗運動を行う。

▼4回目(R5/7/7)

  • 経過はいい様子で起床動作も痛みはかなり落ち着いたとのこと。
    動作開始時の痛みも軽減している。(痛みの強さ10⇒3)
    車に乗ることも多く、運転後の降車時に痛みが出る様子。
    施術は前回と同様に行う。

▼5回目~7回目(R5/7/8~7/11)

  • 経過はよく、痛みも8割~9割軽減している様子。

▼8回目(R5/7/13)

  • 経過良好。ほとんど痛みは消失。動作も問題なく行えている様子。
    現在も治療間隔を空け、経過観察を行っている。

<考察>

急性腰痛ということでヘルニア等神経障害を考えたが、下肢のしびれや下肢感覚異常もないことから除外できる。発生機序が動作開始時ということや、温めることで状態が楽になることから、冷房や発汗による患部の冷えや、疲労の蓄積、筋の緊張などにより筋の滑走がスムーズに行えずに出現した筋筋膜性の腰痛ではないかと考えられる。

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  • 女性疾患・不妊治療・マタニティーケア 生理痛・産前産後の不調など
  • スポーツ外傷・障害 肉離れ・脱臼など
  • 野球のけが 野球肘・野球肩など
  • 慢性疾患 肩こり・腰痛など
  • 一般外傷(けが) 捻挫・打撲など
  • 交通事故 むち打ち・骨折など

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