症例報告

一般外傷(けが)

50代 男性 腰から左臀部の痛み対して仙腸関節の圧着で改善した症例

<初診>

  • 2023.8.12

<患者>

  • 50代 男性

<主訴>

  • 腰の痛み・左臀部の痛み

<病歴>

2023.8.10
階段をリフォームするために右足を上、左足を下の階段に置き作業した後に立ち上がった際に腰部から臀部に痛みが出た。仕事をやりきり帰宅。すぐよくなると思い就寝。翌朝痛みがり、立ち上がり動作や歩行動作でも痛みを感じた。長時間座っていると痛みが強くなったので職場の近隣の治療院をインターネットで探し来院した。

<所見>

  • 腰部から左臀部に疼痛
  • PS:7
  • 座位で痛みが強く現れ、立位で楽になる
  • 右下肢痺れ(−)
  • 安静時痛(+)
  • 姿勢:疼痛のため腰をひいた状態
  • 歩行:上半身が右側による
  • 動作時:前屈(+)・伸展(+)・回旋-右(+)左(++)
  • 神経学所見
    PTR:R(+) L(+)
    ATR:R(+) L(+)
    LD: R(10) L(10)
    EHL:R(5)・L(5)
    FHL:R(5)・L(5)
    バビンスキー R(−)L(−)
  • 仙腸関節の圧着:PS:3

<評価>

神経学所見で異常が見られない。立位姿勢で痛みが軽減する。仙腸関節の圧着テストで疼痛が軽減し、歩行時上半身が右側による。などから左仙腸関節の不具合で疼痛が発症した可能性が考えられるため、仙腸関節の安定を高める施術を行い経過を見ることにする。

<治療>

仙腸関節を安定させる施術を行う

<治療のゴール>

座位の疼痛軽減。動作時痛が軽減したら治療を終える

<治療>

  • 左仙腸関節に対する施術
  • 脊柱アライメント調整
  • 背部運動

<経過>

▼1回目(8月12日)

  • 座位で左仙腸関節の圧着を徒手で行う
  • 右上肢を利用し上半身の左回旋を誘導する
  • テーピングで起立筋と仙腸関節をサポートする
  • ベルトで仙腸関節を安定

▼2回目(8月18日)

  • PS:1
  • 立ち上がりの痛みや座位での痛みが軽減
  • 歩行時上半身が右に傾く
  • 1回目と同等に施術を行う。
  • 2回目は上半身が右に傾きに対する施術を行う

▼3回目(8月22日)

  • PS:0
  • どの動作でも痛みが消失したため治癒となる

<考察と感想>

左仙腸関節を安定させる施術で早期に痛みが軽減した症例である。
(仙腸関節の圧着,脊柱の動き,右上肢から左下肢の連動を促す施術)
初回の治療から2回目の治療まで6日間空いた。しかし、セルフケアを行うことで2回目の来院時に痛みがほぼ消失していた。このことから、的確な治療を施し自宅でのセルフケアができれば早期に回復することを証明してくれた症例であった。

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