腸炎を経験されたことがあると思いますが、突然襲ってくる腹痛。慌ててトイレに駆け込む。落ち着いてはまたその悪魔がやってくる。これの繰り返しです。たいへんですよね。
腸炎には特異性(原因のあるもの)と非特異性(原因のわからないもの)、感染性、非感染性、急性、慢性とに分類されます。
そのほとんどが、特異性でありで感染性であり急性であります。90%以上だといわれています。
急性腸炎では細菌や、ウイルス、寄生虫の感染によるものが多く、感染が原因でないものには、薬剤・虚血・アレルギー・自己免疫・ストレスなどといったことが原因で起こります。
大体は1~3日程度で症状は治まるため、病院に行っても、特別な検査や、薬の投与はなく経過を観察することがほとんどだと思います。
ただ注意しておきたいのが脱水症状です。
吐き下しによって水分がかなり失われますので水分はしっかり摂りましょう。
また、長期にわたり症状が続くようでしたら、他の疾患との鑑別が必要になります。
近年、国内では、潰瘍性大腸炎やクローン病(ともに難病指定)といって、原因の特定できない慢性の非特異性の腸炎を患う方が増えています。原因不明とはいえ、食事の欧米化や、ストレスなどが腸に影響を与えていると考えられます。
こういった場合、体質や生活環境、職場環境、食生活などを見直すことも必要だと思います。(なかなか難しいですが…)体質改善なら鍼灸は有効ですよね!
これから感染性の腸炎の流行期になってきます。特に気を付けたいのがノロウイルス。これは厄介。
ノロウイルスにはいくつもの型が存在するため、何度でも感染してしまいます。
11月~3月くらいまでがピークですが、年間通して感染します。ノロウイルスは人の腸管内で増殖しますが、乾燥や熱にも強く自然環境下でも長期生存します。
食べたものが感染していたり、触れたものが感染していたためその手で調理や食事をしてしまうとほぼ感染します。感染力強いです。
予防法は手洗い・手指消毒これにつきます。
とにかく触ったら手洗い・消毒、家に帰ったら手洗い・消毒、トイレの後は手洗い・消毒。
徹底的に行いましょう。自分を守りましょう。家族を守りましょう!
次回は、11月20日(水) 『過敏性腸症候群について』を予定してます。