安定期に入ったら安産灸をしよう!!

安産灸とは?

安産灸は、安定期に入った妊婦さんの体調を整え、分娩をスムーズに進めるための伝統的な鍼灸療法です。古くから日本や中国で行われてきた方法で、妊婦さんの心身のバランスを調整し、出産に向けて健やかな体作りをサポートします。

安産灸の効果

1.体の冷えを改善

妊娠中は血液循環が変化し、冷えを感じやすくなることがあります。安産灸はツボを温めることで血流を促進し、冷えを改善する効果があります。

2.子宮の機能を整える

 鍼灸の刺激が骨盤周りの筋肉や子宮の働きを調和させ、分娩に適した状態を整えます。

3.リラックス効果

 妊娠期のストレスや不安を軽減するために、リラクゼーションを促します。これはホルモンバランスを整え、出産準備を助けるとされています。

4.陣痛を促しやすくする

 出産が近づいた時期に行う安産灸は、スムーズな陣痛の進行を促すと言われています。

5.赤ちゃんの健康を促進

赤ちゃんの胃腸が丈夫になり、リズム感が発達し、体が敏捷に動くと言われています。

分娩時間が短い

妊娠中に施灸した妊婦さんの分娩時間が短く、出血量も少ない傾向だと報告されています。

施術に使用する主なツボ

①三陰交(さんいんこう) 

足の内側にあり、女性の体調を整える「万能のツボ」とされています。子宮や骨盤周りの血流を促進します。

②合谷(ごうこく) 

手の甲にあるツボで、リラックスを促し、全身の気の巡りを改善します。

③足三里(あしさんり) 

脚に位置し、体力を高める効果が期待できます。

施術のタイミング

安産灸は妊娠16週目以降の安定期から行うことが推奨されます。施術は週に1~2回が一般的ですが、個々の体調に合わせて調整します。分娩予定日が近づいた際には、頻度を上げて施術を行うこともあります。当院ではお灸を購入してもらい、ご来院時に安産灸を施灸しています。

注意事項

  • 医師の承諾を得たうえで行ってください。
  • 刺激が強すぎないように注意し、体調が悪いときには施術を控えます。
  • 妊婦さんの個々の状態に合わせた安全な方法で行います。

参考文献

  • 日本東洋医学会の妊産婦ケアガイドライン 
  • 中国伝統医学による妊婦ケアの研究(J-STAGE等)
  • 出産準備教室 東洋医学を取り入れた妊婦さんの体づくりとセルフケア

お問い合わせ

ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
安産灸を通じて、母子ともに健やかな出産をサポートいたします。

産後の身体の痛みとその解決法:健康的な回復を目指して

産後、赤ちゃんとの新しい生活が始まる一方で、多くのママたちは身体の様々な不調に悩まされています。

産後の身体は、妊娠中や出産時に負った負担を回復させるため、大きな変化を遂げます。

しかし、その過程で痛みや不快感が生じることがあります。

今回は、そんな産後の身体の変化と、それに対する効果的な解決法についてご紹介します。

1. 産後の身体の変化

産後、女性の身体は劇的な変化を経験します。主な変化には以下のようなものがあります。

骨盤のゆがみや不安定さ

妊娠中、骨盤は出産に備えるために徐々に広がり、柔軟性を増します。しかし、出産後も骨盤がすぐに元の位置に戻るわけではなく、ゆがみや不安定さが残ることがあります。これが腰痛や股関節痛の原因になることが多いです。

ホルモンバランスの変化

出産後、ホルモンの急激な変化が体に大きな影響を及ぼします。特にリラキシンというホルモンは、妊娠中に関節を柔軟にする役割がありますが、産後もしばらくは体に残り、筋肉や関節に影響を与え続けます。

筋力の低下

妊娠中、特に腹筋や骨盤底筋が弱くなりやすく、産後にはこれらの筋肉が十分に機能しないことが多いです。筋力の低下は、姿勢の悪化や腰痛、尿漏れなどの原因となります。

2. 産後の痛みの原因と解決法

産後の身体の痛みは、適切なケアと運動で解消することが可能です。以下に、よくある痛みの原因とその解決法を紹介します。

腰痛や背中の痛み

産後の腰痛や背中の痛みは、骨盤のゆがみや筋力の低下が主な原因です。この痛みを解消するためには、まず骨盤を正しい位置に戻すことが重要です。産後の骨盤矯正や整体、ストレッチを取り入れることで、骨盤を安定させ、筋肉をサポートすることができます。また、背中や肩甲骨周りの筋肉を強化することで、姿勢の改善にもつながります。

股関節の痛み

股関節周りの痛みは、出産時に広がった骨盤が戻りきらないことが原因です。これには、骨盤底筋やお尻の筋肉を鍛えるエクササイズが効果的です。また、マッサージや整体で骨盤の調整を行うことで、痛みを軽減することができます。

肩こりや首の痛み

赤ちゃんを抱っこしたり、授乳する際の前傾姿勢が原因で、肩や首に負担がかかります。これを解消するためには、定期的なストレッチや、姿勢を正すことが大切です。肩甲骨周りを動かすエクササイズや、整体での調整が効果的です。

3. 自宅でできる産後ケア

忙しい育児の合間にもできる簡単なエクササイズやストレッチを取り入れることで、産後の体をしっかりケアしましょう。

骨盤の安定化エクササイズ

・仰向けになり、膝を曲げた状態で骨盤を少しずつ左右に動かします。これにより、骨盤周りの筋肉をほぐし、安定させることができます。

肩甲骨周りのストレッチ

・両腕を頭の後ろで組み、肘を後ろに引きながら胸を開くようにします。これにより、肩甲骨周りの筋肉がほぐれ、姿勢が改善されます。

骨盤底筋のトレーニング(ケーゲル運動)

・息を吸って、吐くときに骨盤底筋を引き上げるように意識します。この動きを10回ほど繰り返すことで、骨盤底筋の強化に繋がります。

4. 早めのケアが大切です!

産後の身体の痛みは、時間と共に解消されることもありますが、早めのケアを行うことで回復を早めることができます。私たち「**みらい鍼灸整骨院**」では、産後のママたちの身体をサポートするための整体や矯正、鍼灸治療を提供しています。身体の不調にお悩みの方は、ぜひご相談ください。

症例:30代 経産婦

2人目の出産後、右腰と両膝の痛みが出現。助産師さんの紹介で整体を受けるようになる。骨盤の左右差があり調整。2回の施術で骨盤の左右差が整い腰の痛みが改善。両膝の痛みも身体の使い方を説明し椅子から立ちあがる動作で痛みが消失。子どもと買い物に行けるようになる。現在、週1回から2週に1回の産後整体を受けている。

症例:30代 初産婦

妊娠22週目で切迫早産の危険があり、自宅と病院で約4月間安静を強いられる。無事出産したが、産後身体が思うように動けず移動するのも大変な状況が続く。特に股関節がグラグラしているようになり、歩き方がスムーズではない。足に力が入らない。子どもを抱っこし移動は難しい状況が続く。助産師さんの紹介で整体を受ける。2回目の施術で少しグラグラ感は残るが股関節は足がはまった感覚が出てくる。足に力も入るようになり歩行も楽になる。床から立ち上がる動作で出ていた膝の痛みも楽になり動きやすくなる。現在、週1回の産後整体を受けている。



症例:30代 経産婦

2人目の出産後1人目になかった腰痛が発生。身体の勉強をしていたので自分で何とか改善しようと試みるも足に痺れが出現する。産後ケア中に助産師さんに相談すると産後整体を受けるように促され半信半疑で産後整体を受けることとなる。ソフトな整体で今までとは違う施術を受ける。当日は痛みが残っていたが翌日にほとんど痛みがなくなり、動きやすくなる。その後、3回産後整体を受け痛みがほぼ無くなったので施術を終了した。

産後の身体の痛みを健康的に回復したい方は、みらい鍼灸整骨院へ

当院は助産師さんの紹介で多くの妊産婦さんが通院されています。

妊娠中の身体の変化、出産時の身体の負担、産後の思いがけないストレスなどで身体のトラブルが発生します。

身体の痛みは無理をしているサインです。産後は我慢せずなるべく早く身体を整えましょう。

関連記事

妊活中の方へ。良好な卵子になるには180日間の生活習慣の改善が必要。

脊柱管狭窄症を予防・症状軽減する方法 その②

柔軟性・筋力を維持することで脊柱管狭窄症の予防と症状軽減に繋がる

脊柱管狭窄症は、脊柱管という場所が狭くなることで痛みやしびれなどさまざま症状が現れます。原因はさまざまですが、前回お伝えしたように、荷物を持ち上げる動作や持つ姿勢、イスや床に座る姿勢、立っている時の姿勢を意識して腰にかかる負担を軽減することで、予防や症状の軽減にも繋がっていきます。

今回も前回に引き続き、脊柱管狭窄症の予防と症状軽減についてです。今回のポイントは、「柔軟性と筋力の維持・向上」です。

負担の少ない動きや姿勢を保つためには、筋力や関節の柔軟性が必要になってきます。
加齢や生活環境・職場環境などによって体の使い方も変わり、筋力や柔軟性が乏しくなり、子供の頃には何も考えなくても出来ていた動きや姿勢保持も出来なくなってきます。

そのような状態が続いていると、脊柱管狭窄症になる可能性や、もう症状が出ている方は痛みやしびれが悪化する可能性が高くなってきます。

脊柱管狭窄症の予防や症状軽減に効果的なストレッチや筋力トレーニングをしよう

ストレッチは、硬くなった体の筋肉を緩め、関節の動きがスムーズに行えるようにすることと、狭まった神経の通り道を広げて神経の圧迫を和らげる目的で行い、筋力トレーニングは脊椎や姿勢を安定させるために必要な筋力(インナーマッスル)強化を目的に行います。

ストレッチや筋トレは痛みがあれば無理は禁物

ストレッチや筋力トレーニングを行う時に、痛みがある場合は無理に行わないようにしましょう。痛みを我慢して行うと、症状の悪化を招く可能性や他の部位を痛める原因にもなりますので無理は禁物です。痛みがなかったとしても、痛みが感じるまで強く筋肉を伸ばしたり、深く関節を曲げたりすることも禁物です。
また、姿勢が崩れたままストレッチや筋トレを行うと、伸ばしたい筋肉を伸ばせなかったり、ケガの原因にもなりますので姿勢は意識するようにしましょう。効果はすぐに現れるものではありませんので、出来るだけ毎日取り組むように心がけてください。

ドローイン

腹横筋を鍛えるトレーニング。腹横筋は腹筋群のインナーマッスルとして知られていて、体幹の安定性を高める働きがあり、姿勢保持には欠かせません。腹式呼吸で息を吐く時に最も働く筋肉です。

仰向けに寝転がり両膝を立てます。息を大きく吸って腹式呼吸を行います。

お腹を使って呼吸することを意識しましょう。

お腹をへこますように息を吐ききります。これを5回~10回繰り返します。

膝を抱えるストレッチ

仰向けになり両膝を抱え太ももを胸に引き寄せ10秒~15秒キープしましょう。
背中から腰、お尻の筋肉を伸ばします。神経の圧迫を広げる目的もあります。
5回~10回繰り返します。

四つん這いストレッチ

四つん這いの状態から手を置いた位置はそのままで、お尻をかかとに近づけるように膝を曲げていきます。

頭を下げて背中から腰を丸めるように伸ばします膝を抱えるストレッチと同様の効果があります。10秒~15秒キープしましょう。5回~10回繰り返します。呼吸は止めずに行いましょう。

胸椎回旋運動トレーニング

胸椎の動きが悪くなると、呼吸も浅くなり姿勢も悪くなります。また、頸椎(首)や腰椎(腰)への負担も増えてしまいます。回旋運動を行うことで呼吸筋や周辺の筋を緩め、呼吸の安定や姿勢改善、体感の安定を高める事に繋がります。

胸の前で腕を組み、深く息を吸って息を吐きながら左に体を捻ります。正面に戻す時に息を吸いながら戻します。また息を吐きながら右に体を捻ります。これを5回~10回繰り返します。

これらのストレッチや筋トレはすぐに効果が現れるものではありませんので、出来るだけ毎日継続して行うようにしましょう。何度も言いますが、痛みが強い時は無理は禁物です。

妊活中の方へ。良好な卵子になるには180日間の生活習慣の改善が必要。

不妊治療の妊娠・出産確率

不妊治療を行えばすぐ妊娠できると思っていませんか?
6組に1組が不妊治療を受けています。不妊治療で妊娠し、出産する確率は25歳では20.9%、35歳では16.3%、45歳では0.6%です。想像していたより低いデータです。

良好な卵子は作りには180日必要

月経は28日周期です。次に出てくる卵子は元気に違いない!と思っている方は危険です。良好な卵子ができるまで時間はかかります。その期間は5ヶ月から6ヶ月。180日間かかります。良好な卵子になるには180日間の生活習慣の改善が必要です。

不妊治療をする前に生活習慣改善

卵子も細胞の1つです。身体が健康なら卵子も健康と言えます。
その反面、身体が疲れやすい。常にイライラしている。添加物や人工甘味料の多い食べ物を摂取している。運動不足、寝不足、喫煙、飲酒などは身体を不健康にします。不妊治療を始める前に生活習慣の改善を見直すことが必要です。

当院での不妊改善施術

鍼灸治療・栄養療法で身体づくりをサポート

鍼灸治療で、「気」「血」「水」の流れを整えます。
不妊改善施術のはりとお灸の目的は、卵子のアンチエイジングと骨盤内の血流増加です。卵子のアンチエイジングの効果は6ヶ月後。(原始細胞が成熟する期間が180日必要です。)骨盤内の血流改善は、施術直後から影響を与えます。

栄養療法で不足している栄養素を分析

血液検査データから不足している栄養を割り出し、必要な栄養素を食事とサプリメントから摂取してもらいます。特に身体作りに必要なタンパク質・鉄・ビタミンB,生殖機能に必要なビタミンEや亜鉛などの摂取をアドバイスします。

ストレス対策

ストレス過多では身体に力が入り、呼吸が浅い状態が続いています。身体で発生した活性酸素が卵子に悪影響を及ぼします。ストレス対策として細胞膜の抗酸化を行います。

ミトコンドリアの活性 

卵子のミトコンドリアは10万~20万個あるといわれており、(他の細胞は300~400個)卵子を元気にさせるには酸素が必要です。呼吸が浅いと細胞は酸欠状態になります。深い呼吸を心がけて下さい。

ストレスを感じているときは、体内からストレスを出すイメージで吐くことをおすすめします。あるいはその場を離れて、ゆっくり散歩するのも心を落ち着かれる方法になりますよ。

関連記事

産後の身体の痛みとその解決法:健康的な回復を目指して

まだまだ大丈夫!は危険。子どもが欲しいと思ったら28歳から体質改善を!

日本人の平均出産年齢をご存知ですか?

日本の平均出産年齢は30.7歳(2022年 厚生労働省の人口動態調査による)です。妊娠適齢期は20歳?34歳といわれています。年々、出産年齢が上昇傾向です。
(1975年は25.7歳、1995年は27.5歳、2015年~2020年は30.7歳)

35歳は高齢出産です。

35歳をすぎると高齢出産と呼ばれています。

流産・早産・死産・遺伝子疾患などの胎児リスクや、妊娠高血圧症候群などの合併症・緊急帝王切開などの母体リスクが年々増加する傾向にあるとされています。35歳まで大丈夫と思わずに28歳を過ぎたら、体質改善、生活習慣の見直しをおすすめします。

身体は7の倍数で変化します。

東洋医学で女性は7の倍数で体が変化するといわれています。

28歳で身体の成長がピークを迎えます。その後身体の衰えが現れ始めます。
28歳までに妊娠出産すると母子ともに健康でいられる可能性が高いです。
35歳まで大丈夫と思わずに28歳を過ぎたら、体質改善、生活習慣の見直しをおすすめします。

体質改善は生活習慣を見直すことから。

生活習慣で1番最初に取り組むべきことは、睡眠の改善(質・時間)です。
22時にはお布団に就寝するように心がけてください。
遅くても日が変わるまでに眠れるように生活のリズムを整えてください。

食生活の見直しが大切です。

次に食生活の見直しです。
身体作るに必要なタンパク質・鉄・ビタミンB群を積極的に取り、添加物や人工甘味料などの摂取を控えましょう。

呼吸が整う運動を20分。おすすめはウォーキング。

激しい運動より、呼吸が整う運動を行ってください。
おすすめが20分間のウォーキング。
脚を動かすことにより、全身に血液が流れやすくなり、心の安定にもつながります。

深呼吸。

最後に深呼吸。へその位置で深呼吸して下さい。
丹田呼吸といわれている方法です。特に「呼吸」の「呼」、吐くことを意識し、身体に溜まった老廃物(負のエネルギー)を体内から出すてください。(イメージでも構いません)その後、新鮮な空気を取り入れることが可能となります。